3/12、ハリウッド俳優のトム・ハンクスとその妻が旅行先のオーストラリアで新型コロナウィルス2019-nCoVに感染し、療養状態にあるということが明らかとなり、世間に衝撃を与えました。
常に第一線で活躍し、大の親日家である彼は、来日すると下町にある何でもない居酒屋に現れ、地元の常連客と酒を楽しむこともありました。
そんな彼が今最も恐れられているウィルスに感染したということで、報道では安否が心配されています。
新型コロナウィルスは人々の健康を害する他にも、感染の恐怖からくる差別、流通ルートが停止することによる株価の急落など、2000年代に入ってリーマンショックを超える最大級の経済破綻を向かえようとしています。
新型コロナウィルスの持つ危険性や2つの種類が存在することなど、このウィルスをしっかりと理解した上で、デマに流されず正しく対策をしなければならないということは、以前にコロナ予防に使うべき空気清浄機のランキングを紹介した際にお伝えした通りです。
【最新版】マスクでは予防も感染防止も出来ない新型コロナウィルス。実は2種類あった? 環境から予防する空気清浄機トップ3を公開
今回は報道であまり公表しようとしないコロナ関連の疑問と、感染リスクを下げるために意識すべきポイントを紹介します。
治療法は見つかっていないのか?
現在毎日報道されている内容を見てみると
- どこで誰が感染した
- イベントが中止
- 感染拡大を防ぐ予防策
ほとんどがこの3点に関して延々と身にならない議論を繰り返すばかりとなっています。
司会者やコメンテーター、専門家を自称する大学教授の口から出てくるのはほとんどが『感染者をどうやって隔離するのか』『身内がクラスターになったらどうすればよいか』『トイレットペーパーやティッシュはいつになったら買えるようになるのか』といった内容から進みません。
特にクラスターという言葉が使われてから、感染者はさながら犯罪者かテロリストかのように扱われ、プライバシーをメディアで公開され、コロナによる差別「コロハラ」を助長させているだけのようにも見えます。
このようなニュースの中では、治療法や治療薬・ワクチンについてはあまり触れられません。
薬に関しては実用可能で効果があるという確証が得られなければ視聴者の勘違いを生むリスクがあるため、未だメディアで大々的に公表することが出来ず、上記のような報道内容ばかりとなっているのが現状です。
その上治療薬の認可を得るためには一つでも多くのサンプルが必要であるのに、とにかく感染者を増やさないために全力を注いでいるという悪循環を生んでいるため、事態の収束が先延ばしになっているともいえます。
正直なところ、薬の勘違い情報よりも深刻なフェイクニュースが出回ってばかりいるような気がするのですが。
現状では他の病気に使う薬の転用・海外の治療薬が候補
今のところ有力視される薬はインフルエンザ治療薬として用いられているアビガン、抗HIV薬として運用されているカレトラ、エボラ出血熱の治療薬として使われるレムデシビル。マラリアの治療薬であるクロロキン、それに回復した感染者の抗体を含む血漿から生成予定の新たな治療薬です。
このうちアビガン・カレトラ・レムデシビルを一部の医療機関で感染者に投与し、経過を観察しているとのことです。(河野太郎防衛大臣による発表)
その結果が分かり次第、臨床試験へ移るとしています。
カレトラ
中でもカレトラはプロテアーゼ阻害薬と呼ばれ、ウィルスの増殖を抑える効果が高いことから、免疫を高めることで体内のウィルスを死滅させ、退院後も感染リスクが少ないということで最も投与率の高い候補となっています。
カレトラ自体、以前よりSARSやMERSが蔓延した頃から治療薬として候補に挙がっており、感染源である中国でもいち早く投与されていました。
注意点としては、併用できる薬が少ないので持病を治療中の患者には投与出来ないという点・中でもHIVに感染していた場合は耐性が付いてしまい、より症状が悪化してしまうリスクがあるという点です。
レムデシビル
レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬としてアフリカ圏で利用されてきた薬です。
現在も今後ではエボラ出血熱による症状が報告されているのですが、エボラに関しては他にMAb114・REGN-EB3という治療薬の方が高い効果を発揮することがわかり、しばらく投与されることはありませんでした。
しかし武漢の研究で培養したコロナウィルスにこの薬を投与したところ、一定の効果が認められたため報告を発表。アメリカでの感染者にもレムデシビルが投与されています。
アビガン
アビガンは富士フィルムが開発した抗インフルエンザ薬なのですが、妊婦などが服用すると胎児が奇形するリスクがあることから、余程のことがない限り使用する場面はないとして備蓄されていました。
しかし今回コロナウィルスに対する一定の効果が認められたため、一部の患者へ投与されることとなりました。
韓国の製薬会社、セルトリオンも抗ウィルス薬開発へ
韓国の大手製薬メーカーであるセルトリオンもまた、新型コロナウィルスの感染者から採取した血液を元に新薬の開発を進めていることを3/12に公表しました。
セルトリオンは2015年に流行したMERSの際も抗体治療薬を開発した実績があり、6ヶ月以内の実用化を目指すとしています。
本当に有効な感染対策は?
感染拡大が報じられてすぐ、世界的にマスクの買い占めが起こって品薄となり、現在では法外な金額で転売することを禁止する措置を、市場規定ではなく国が定める事態とまでなりました。
しかしWHOが発表した通り、繊維の隙間を通り抜けてしまうためコロナをマスクで防ぐことが出来ないのは周知の事実です。
では、本当に効果のある予防策とはどのようなものなのでしょうか?
(当然ですが)手洗い・うがい
外から帰った時はもちろん、出先でトイレを利用したときは手洗いとうがいの励行を徹底しましょう。
感染者が体調を崩すと必ず駆け込むのは近場のトイレなので、駅の公衆トイレなどを使ったら特に念入りに洗浄しましょう。
なるべくキャッシュレス決済
キャッシュレスサービスの利用強化が推奨されている時期に今回のウィルス騒動が起こったのは、不幸中の幸いかも知れません。
クレジットカードやスマホ決済を利用することで、小銭や紙幣を経由した接触感染を防ぐことが出来ます。
筆者はキャッシュレス決済の割合を増やすに従い、財布もそれに応じたものを使うようにしています。
消毒には次亜塩素酸
消毒にはアルコールを使うことが一般的なので、薬局からもエチルアルコールを用いた製品が消えている状態が続いている地域も散見されます。
漂白剤を約50倍に薄めても同様の消毒効果が得られるのですが、より人体に害が少ないのはその中に含まれる有効成分である次亜塩素酸のみを用いた消毒剤です。
冒頭で紹介した過去記事にも記載していますが、コロナウィルスは水と塩素の混合物質である次亜塩素酸により無効化出来ることが確認されています。
これをスプレーボトルなどに忍ばせておき、トイレやテーブルなどでへ噴射してペーパーで拭くことで、外出先えも一定の消毒効果が得られます。
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また水で少し薄めてマスクへ噴射することで、マスクの繊維を通り抜けてくるウィルスに対抗することも出来、また自身の口臭を抑えて快適に装着していられる効果もあります。
正しい知識を身に付け、自分で考えること
今回のウィルス感染騒動は、ウィルスの感染はもちろん、感染症に対する知識が足りないがため盲目的に恐怖心を抱いた人々が一面的に行動することにより、フェイクニュースや差別的行為に及んだりといった二次被害が特に顕著に見られ、現在も継続しています。
差別発言を愚かだと言う人ほど、身近に同じことが起これば同じ行動を取ってしまうものです。
正しい知識を身に付け、本当に怖がるべきポイントを見極めることで、周りの空気に流されず冷静に問題と向き合えるよう心がけましょう。